10月18日(水) 香川県満濃町にて
その日私は、弟が高松のバイク屋へ冬用のジャケットを物色しに行かないかと言うので、暇つぶしにつき合うことにした。
午後2時頃、バイク2台で家を出発。国道32号を高松方面へ走行中、土器川を渡りきった所でバイクに跨ったまま電話中の髭の男性を横目に通過・・・、「ん・・・」
次の瞬間私達は急停車。弟もすぐに気づいたらしく、ふたり顔を見合わせ
「今の人、カブの人ちゃうん?」(最近では、寛一さん=カブの印象が強い)
「間違いない。あの髭は寛一さんや、何でこんな所におるんやろ?」(インターネットジャーニーは知っていたが、最近アクセスしていなかったため、四国に上陸しているのを知らなかった)
「とりあえずUターンだ、つかまえろ」と、ふたりとも超興奮。
「こんにちわ、藤原さんですよね?」とはしゃぐふたりに対し、
「ここじゃ何だから、その河川敷に下りようよ」と、冷静な判断。
なんかテンション低いなぁ、あまり歓迎されていないのか?ちょっと不安になる。雑誌で見る寛一さんは、体のがっしりした、声の太い、パワフルなおっちゃんというイメージだったんですが、実際にお会いすると、まず、声が若い、体型も普通で、顔なんか写真で見るより全然若いのに驚きました。おっちゃんというより、少し年上のあんちゃんという感じです。
物静かで、ゆっくりと丁寧に話すやさしい感じの人で、今まで自分の中で描いていた人物とは大きく異なるものでした。
寛一さんにそのことを尋ねると、やはりよく言われるらしい。話によると、今朝9時に小豆島から渡ってきたばかりで、お昼にうどん屋を3軒はしごして、5玉食べた。おいしかったけど気持ち悪いと少し苦しがっていました。(注.食べ過ぎです)
聞きたいことは、いっぱいあるはずなのに突然の出会いのため、緊張していて何を話せばよいのやら、うまく言葉が出てこない。寛一さんは、これから時計回りに名水を巡りながら四国を回り、ふたたび高松に帰ってくる予定だそうだが、気分と天候により進路を変えるらしい。
この日はくもり空で、時折小雨がぱらつく天気で、予定では国道32号で徳島県へ、そして吉野川沿いに徳島市へ向かう予定らしかったが、あいにく山側は暗雲が垂れ込め、雨模様であった。
しかし瀬戸内側は日が差し、晴れている様子で、寛一さんも「山側には行きたくないなぁ、海側は晴れているなぁ」と、海沿いを愛媛方面へ、進路変更するような感じである。(しかし後日、まったく違う方面へ向かった事が判明。ん〜、さすが寛一さん)
「このあたりで何か有名なものある?」と聞かれたので、とりあえず「こんぴらさん」と答えましたが、「それって面白いの?」と聞くので「いやぁ、おもしろくはないと思います。けっこう疲れますよ。」とだけ答えておいた。
と、色々約一時間程足止めさせてしまい、この先の予定もあるだろうから、このあたりでお別れすることにしました。
本当はもっとゆっくり色々な話をお聞きしたかったのですが、最後に記念写真と握手をしていただき、お別れしました。
先に出発した私達を寛一さんは両手をふって見送ってくれました。
「ん〜、これは逆なんじゃないだろうか、なんていい人なんだ」と思いながら、私達も精一杯手を振りました。
いや〜、本当にすごい偶然で、まさか家から5分程の所に寛一さんがいるとはと、その後も興奮気味でした。
また、いつか逢える日を楽しみにしています。その時は、もっとゆっくり話がしたいものです。これからも事故や体に気をつけて、良い旅を続けてください。香川県仲多度郡琴平町在住 樋口兄弟さんより